「競技性」対「芸術性」 勝負左右する4回転
【バンクーバー共同】バンクーバー冬季五輪第7日は18日(日本時間19日)にフィギュアスケート男子のフリーを実施する。16日のショートプログラム(SP)を終え、0.60点差の中に上位3人がひしめく大混戦で、3位につけた高橋大輔(23)=関大大学院=が日本男子悲願の表彰台、さらには今大会日本選手団初の金メダルを目指す。
前回トリノ五輪を制したエフゲニー・プルシェンコ(ロシア)を小差で追うフリーは、大技4回転ジャンプの成否が勝負の行方を左右しそうだ。
「跳ぶべきか、跳ばざるべきか-」。「“競技性"対“芸術性"」。そんな見出しが海外メディアの記事に躍っている。記者会見や練習後の選手への質問など、今大会のフィギュア男子の話題の中心は4回転ジャンプ。高橋はその大技に挑戦するつもりだ。
論争の背景には昨今の潮流がある。ジャンプの失敗を厳格に採点する現システムでは、大技挑戦に大きなリスクが伴う。最近2シーズンの世界選手権は4回転を跳ばなかった選手が優勝した。昨季世界選手権王者でSP2位につけたエバン・ライサチェク(米国)もその一人。そんな状況なら勝てると踏んで現役に復帰したのが、プルシェンコだった。
3シーズンのブランクを感じさせず、出場する大会で高難度のジャンプを軽々と決め、遠ざかっていた「4回転時代」を一気に引き戻した。だが、五輪前になって、ジャンプで得点を荒稼ぎするロシア人について、米国ジャッジが表現力のなさを指摘するメールを関係者に送っていたことが発覚。論争が一気にわき起こった。
4回転は1988年世界選手権でカート・ブラウニング(カナダ)が初めて成功させた。それから20年以上。プルシェンコは「4回転を跳ばなければ時代は逆戻りする」と指摘する。4回転に挑戦しない意向のライサチェクを横に、大けがをする前はフリーで2度跳んでいた高橋も「4回転は僕にとって必要。挑戦することが今後につながる」と同意した。
競技性と芸術性が同居する競技だからこそわき起こった論争のさなか、過去の五輪金メダリストも絶賛する表現力を持ち合わせた高橋が大技を決めて頂点に立てば、白熱した論争に終止符を打ち、誰もが認める真の王者となる。
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