中国の孫継海
ことし3月、中国選手としては史上最高の約3億9000万円で、イングランド1部リーグのマンチェスター・シティーに移籍した孫継海(24)。
DFながら、この金額が提示されたところに才能がうかがえる。
欧州に移籍する初の中国選手として、ベテランDF范志毅とともにイングランド1部のクリスタルパレスに渡ったのが21歳のとき。
結果を残せず、その後、ワールドカップ(W杯)アジア予選をにらみ国内の強豪クラブ大連に移籍。
数々の国内タイトルと、W杯初出場という勲章を得て、再び英国の地を踏んだ。
独走優勝で来季のプレミアリーグ昇格を決めたチームにあって、終盤は先発起用もされた。
チームを率いる前イングランド代表監督のキーガン監督は「プレミアリーグクラスのDFであり、守備ラインから守備的MFまでこなせる万能選手だ」と、孫の能力を高く評価する。
身長182センチのスピード豊かな右サイドバック。
アジア最終予選では8試合2失点の堅い守備を支えた。
W杯出場を決めた昨年10月のオマーン戦では、再三タイミングのいいオーバーラップから正確なセンタリングでチャンスを生んだ。
ベテランが多い中国の中ではMF李鉄とともに期待の新世代としてミルチノビッチ監督の信頼も厚い。
マンチェスター移籍時には、本場で学びたいと謙虚な姿勢を見せながらも「だからといって、自分は親善大使とは呼ばれたくない」とプライドものぞかせた。
W杯での活躍を手土産に、来季はプレミアリーグで羽ばたく。
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