隠し玉から中心選手に 初の金へ挑む日本の原動力
【バンクーバー共同】パラリンピックで日本史上初の決勝進出を果たしたアイススレッジホッケー。競技歴わずか3年、チーム最年少の伊藤仙孝選手(26)が敵を一気に引き離す驚異的なスピードで勝利の原動力になっている。18日(日本時間19日)の準決勝カナダ戦でも攻守に活躍。開会式直前、仲間に刈り上げてもらった後頭部の「金」の文字が現実味を帯びてきた。

2006年春、回収作業中だったごみ収集車の圧縮装置に巻き込まれ、両足を付け根から切断した。リハビリで入院していた地元、北海道旭川市の病院で代表チームのゴールキーパー永瀬充選手(34)を紹介してもらい、北海道チームの練習に参加。気軽に始めた。

だがレベルが高い代表チームの合宿に参加して思いは一変する。「速さもパスの精度も、レベルが違いすぎる」。競争心に火が付いた。動画サイトでスウェーデンやカナダの選手の動きを研究。筋トレで腕と肩回りを集中的に鍛えた。

中北浩仁監督(46)は大会前から「伊藤はバンクーバー大会の隠し玉」と決めていた。持ち味のスピードについて伊藤選手は「高校まで野球をしていたから人より手首が強い。素早くスティックをこいでスピードに乗れる」と自己分析する。

カナダ戦でもリンクを縦横無尽に走り回った。激しい体当たりで相手の動きも封じた。中北監督は「この試合のMVP(最優秀選手)。よくやってくれた」と絶賛。もはや隠し玉ではなく、誰もが認める中心選手だ。

「金」の文字が浮かぶ頭をさすりながら宣言した。「次も勝って、この通りになります」。米国との決勝は20日(日本時間21日)だ。

03月19日(金)17:32

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